EC04系エンジンとは

 EC04系エンジンは、キッズカートのレオンK40やアミゴン、また、ポケバイの74Daijiroなどに。長く使われてきたエンジンです。
 新品からしばらくは、10000rpm程度でしか回らないエンジンであり、長く使い込むことで最高回転数が上がってゆくことが知られ、「育てるエンジン」と言われていました。
過去から、それを何とかしようと様々な試行錯誤がショップやユーザーの間で行われてきて、現在ではレギュレーションに抵触しない範囲でも、手を入れることで12000rpm以上は回るようになってきました。
 一方で、その過程で生まれた、様々な、理論的根拠のない、間違った風評が根付いて来ているのも事実です。

 キッズカートやポケバイに使われているEC04系エンジンは、もともとは、1980年代に、富士重工の子会社である富士ロビン社で40cc2ストロークの小型汎用エンジンとして設計、製造され、また、シリンダーとピストンだけを変えたボアの変更による30ccのEC03や50ccのEC05が、草刈り機や水中ポンプなどに搭載されて、国内や海外でも販売されていました。けれども、1980年代末頃には、国内では、より小型で低出力の草刈り機が主流となり、充電式の草刈り機の普及し、また、海外製の安価なEC04のコピーエンジンが出始めたため、いったん製造が終了していました。この頃には、EC04系エンジンは、一般に「ロビンエンジン」と称されていました。

 1990年代初頭に、キッズカートの製造・販売が始められた際に、当時、在庫として余っていたEC04と30ccのEC03と50ccのEC05が、安価で適切なエンジンとして、富士ロビン社の在庫を、キッズカートを開発したレオン社が格安で入手して採用したようです。その後、74Daijiroの発売に際しても、ポケバイ用のエンジンとしても使われていたEC04が採用されました。
 それらに伴い、以後、パーツ供給と、40ccのEC04のみ、エンジン在庫が不足してから、少ロットで追加生産されるようになりました。また、製造元も富士ロビン社から、富士重工系列の子会社をいくつか転々と変わり、最終的には、マキタが製造を受け継ぎ、2020年頃に国内での製造が終了しました。この頃には、すでに、中国、台湾で、まあまあ品質の良いコピーエンジンが複数社から製造、販売されており、草刈り機を中心とした安価な汎用エンジンとして、2026年現在も、製造され、さらに主に中国のサードパーティー製の補修パーツまで出回っていて、日本以外では、まだまだ現役で活躍しています。

 EC04系エンジンは、国内生産から海外製まで、エンジンのクランクケースとクランクシャフトベアリング、クランクシャフト、コンロッド、オイルシールは原則的にサイズ、形状、構造、精度は全く同一ですが、その他のパーツは、いろいろと異なったものが使用されてきました。

 ピストンとシリンダーは、当初より30cc、40cc、50ccのものが用意されており、それぞれEC03、EC04、EC05とシリンダーに刻印されて初期のキッズカートでは、30cc、40cc、50ccのクラスがありエンジンが提供されていましたが、在庫が無くなった後は、製造されませんでした。これらはすべて、エンジンの腰下はすべて同一であり、ストロークはそのままに、シリンダーとピストンだけでボアを変えて、排気量を変更していました。これは、2026年時点での中国製エンジンも同様です。以後40ccのEC04だけが製造されていたのですが、シリンダーは、製造ロットが異なる度に刻印が変わり、排気ポートは、サイズと形状は同じながら、開口位置の異なるものが存在していました。よく回ると言われた3番や6番シリンダーなどでがそれにあたりますが、他のものは最後の国産EC04のマキタエンジンとほとんど同一でした。また、マキタエンジンになってから、掃気ポート下部の形状、大きさも変化しています。
 ピストンとピストンリングは国内生産最後のマキタエンジンまで全く変化が無く、完全に互換性がありましたが、中国製については、ピストンリングの厚さや位置、ピストンの直径が100分の数ミリ単位で製造元によって違いがあり、40ccでは何とか互換性はあるらしいものの、50ccに至っては、10分の数ミリ単位以上で製造元による違いがあり、互換性は確保されているとは言い難い状態です。

 それ以外のパーツは、形状、性能に違いがあり、国内製、海外製問わず、様々なものが使用されてきましたが、基本的にすべて互換性があり、マイエンジン使用のレースでは、大体、レギュレーションでかなり厳しく制限されています。

 2026年現在では、EC04系エンジンは、中国製を中心に安価な定番の汎用エンジンとして、草刈り機や中華ポケバイなどに使い続けられています。

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