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  ケイズガレージ・レーシングカートショップ  技術解説-2-3.フレームの剛性とハンドリングへの影響

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3.フレームの剛性とハンドリングへの影響 lust update 2011/05/01

 キッズ、ジュニアも含めてカート全般の一般論として、サスペンションのないレーシングカートでは、シートやリアシャフトも含めてフレーム全体がしなってバネとして働きます。フレーム全体の剛性が高ければ強いバネ、低ければ弱いバネだと考えてください。直進している時はフレームの硬さはあまり関係ありませんが、コーナリングの場合、遠心力とタイヤのグリップによってフレームがしなり、そのしなり方がハンドリングに影響を及ぼします。詳しくは、大人カートについての理論が専門雑誌などに解説されていますので省きますが、キッズカートについて言えば、タイトコーナーの進入からクリッピングポイントまででは、いい具合にイン側リアタイヤの荷重が抜けて、コーナー侵入の際のアンダーステアが出ないことと、コーナー脱出で加速に移った時に、それまでしなっていたフレームのバネの反発力をリアタイヤに伝えて蹴り出す力に変えることの2点が重要になってきます。フレーム剛性が高すぎたりあまり低すぎたりすると、キッズカートの重量とパワーとタイヤのグリップ力では、うまくイン側リアの荷重が抜けませんし、低すぎると蹴り出しの力が弱くなり立ち上がり加速が鈍ります。そのため、この両方をうまくバランスさせるように、フレーム剛性をセットアップすることが必要になってきます。

 詳しくは、セットアップ編で解説しますが、モデルごとのフレーム構造の違いによって剛性は違いますし、ロールバーの締め付けトルクや、シートステーの付け方や強度、フロアパネルの加工などによっても変化します。また、フレームは鉄パイプを溶接したり、ボルト止めしてできているため、何度も変形を繰り返すうちに、鉄パイプのバネとしての反発力が低下したり変形してきます、所謂、ヤレるというやつです。また、路面コンディションによってタイヤのグリップも変わりますので、ベストの状態というのは、常に変化しているものと考えてください。キッズカートは、比較的このヤレは少ないのですが、大人カートの場合、新車時にベストの状態になるように作られていますので、全日本クラスのハイグリップタイヤとハイパワーエンジンでは、1.2回のレースでヤレてしまい、ベストの性能を発揮できなくなると言われています。ですので、キッズカートといえども、自分のマシンの特性と状態を知り、常にコンディションにあわせて適度に調整をしてゆくことが必要になってきます。

 これらのセッティングはドライバーからのフィードバックと、メカニックが停車時に一輪づつ持ち上げてみた時の感触や、コーナリングを外側から見ていて、その時の微妙なフレームの動きを観察することで判断してゆきます。また、ヤレに従って、フロントはネガティブキャンパーが付いて行く方向にヤレてきますので、時々は、ドライバーが乗車し接地させた状態で、タイヤの中心の上下の差をメジャーで測り、キャンパー測定をしておく必要があります。キッズカートの場合、ドライバーもメカニックも初心者で、なおかつ幼いドライバーさんからのフィードバックをうまく引き出すことが大変むずかしいので、ここのところが、やっかいでもあり、おもしろいものでもある訳です。いろいろなセッティングを行い、忍耐を持って、ドライバーとのコミュニケーションを密にして楽しんでいってほしいと思います。



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