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  ケイズガレージ・レーシングカートショップ  技術解説-3-2.フロント/リアトレッドのセッティングについて

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2.フロント/リアトレッドのセッティングについて

 トレッドセッティングの基本は、単純に言うと次の2点になります。
 まず第一に、前後の重心位置を同じとして、フロントとリアのトレッドの相対的比較としてみた場合で、フロントが広く、リアが狭いと、オーバーステア傾向に、逆にフロントが狭くリアが広いとアンダーステア傾向になります。前者の場合で、トレッドを広げるとフロントのキャスターアクションも大きくなりますので、その効果も含めて、曲がりやすくイン側リアタイヤリフトも起こりやすくなります。その反面、その時の路面状態でのグリップによっては、アウト側リアタイヤの横Gに対するサイドフォースが不足して急激なブレークを起こしやすくなったり、インリフトの量が過大になり過ぎてマシンの挙動が不安定になりやすい傾向があります。
 一方、後者の場合には、最初にステアリングを切った時には、リアにデフレンシャル機構かが無いため、ステアした量ほど曲がらず、横Gがかかり初めてからイン側リアタイヤの荷重が徐々に抜けてゆくことで曲がり始めます。けれども、リアタイヤは、イン、アウトともフロント対して大きなサイドグリップがあるので、中高速コーナーでは、コーナリングスピード自体は相対的に上げることが可能です。結論としては、その時の路面コンディションに合わせて、前は広く、後を適度に狭く、というのがセオリーだと言えます。基本的にレオンK40ではフロントは一番広くして、次に述べる、重心高との関係で、リアのトレッドを決めていけば良いでしょう。アミゴンでは、フロントは、一番広くするか、一段だけ狭くして、リアを決めて行けばいいでしょう。

 次に、リアのトレッドに関して重要なポイントは、シートのセッティングとドライバーの身長により、キッズカートでは、かなり大きく重心高が変わるという点です。リアタイヤの横Gに対するグリップは、ある一定レベルまでは、重心点とタイヤの中心の接地点を結んだ線に対する角度によって、横Gに抵抗するサイドグリップと、重量が垂直にかかりタイヤを地面に押し付ける力とに分散されます。この時、あまりトレッドを広げすぎると、一見、横Gに抵抗するサイドグリップが増えるように思いますが、タイヤを地面に押し付ける力が減り、結果的にリアのブレークが低い速度で発生してしまいます。ただし、この場合のブレークは比較的穏やかでコントロールしやすいので、適度なバランスをとることが肝要です。ベストなセッティングとしては、中速コーナーでイン側リアタイヤがリフトせず、なおかつ荷重が適度に抜けてくれて、イン側リアタイヤが内輪差の分だけタテ方向に滑る状態を作るようにすることです。この場合、三輪状態に比べて、イン、アウトの両輪で横Gに対してグリップするのでコーナーリングスピードを上げられることになります。タイヤのグリップというのは、前後ではロック、サイドではブレークする直前が最も大きなグリップを発揮するという特性を最大限利用しようという考え方です。中速コーナーに合わせておくと、高速コーナーでは好ましい弱アンダーステアとなり、低速コーナーでは、インリフトにより、マシンの向きが変えやすくかつ、コントロールも比較的しやすい特性になります。

 以上のように、キッズカートでは、ドライのあまり路面温度の高くない時に前後、上下の重心位置から、基本となるトレッドを中低速コーナーの挙動を観察して、インリフトが大きすぎるようであればリアトレッドを広く、リアがインリフトせず、低い速度で穏やかにスライドしている場合はトレッドを狭くして、ちょうどいいバランスのところを基準として設定しておき、あとは、その時々の路面状態に合わせて、グリップが低ければ、リアを狭く、グリップが高ければリアを広く、というふうに調整をしてゆけばいい訳です。

 


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