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  ケイズガレージ・レーシングカートショップ  技術解説-3-3.フロントタイヤのアライメントセッティング3.フロントタイヤのアライメントセッティング

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3.フロントタイヤのアライメントセッティング

 フロントタイヤのアライメントは、キャンパー角、キャスター角、トー角、オフセット量(=トレッド)の4つの要素があります。この中でキッズカートで変更可能とされているものは、トー角、オフセット量だけだと思われていますが、実はウラ技でキャンパー角、キャスター角も微少ですが車種によって変更することが可能です。キャンパー角は、アミゴンでは構造上変更は不可能ですが、レオンK40とCRGプッフォでは、変更できます。その方法は、フレームとフロントバンパーがボルト止めされている部分に厚めのワッシャーを複数かませることによって、フロントバンパーに変形する力を与えることで、フロント全体のバネ定数が変化して、接地した状態でキャンパー変化をつけることができます。また、キャスター角は、フロントの車高調整機能を利用することで、車高を上げればキャスター角がプラスに、車高を下げればキャスター角がマイナスになります。フロントの車高調整機能はこのキャスター角の変化と荷重移動時の特性の変化として考えるほうが正しいのです。

 では、これらのアライメントの変更が、キッズカートの挙動をどのように変えてゆくかという説明をしてゆきましょう。

 まず、キャンパーについてですが、タイヤの特性として、傾きがあるとそちらの方向へ進もうとします。従って、フレームがヤレできて、ネガティブ・キャンパーがついている状態では、そのままだと、直進状態で抵抗が発生することになるため、これをキャンセルするために、ネガティブキャンパーに見合ったトーアウトのセッティングにします。その場合、キャンパーがゼロ、トーもゼロの時よりも、タイヤをゆがめる力がほんの少しかかっているため、ステアリングの切り始めのレスポンスが良くなります。また、ステアリングを切った時にアウト側のタイヤのトレッド面が路面と水平になる時間が増えるので、横方向のグリップも増えることになり、好ましい特性となります。F1などで、フロントに明らかなネガティブ・キャンパーをつけているのはこのためです。
 キッズカートの場合も同様のことが言えますので、極端で無い程度のネガティブ・キャンパー、トーアウトが好ましいと言えるでしょう。ただし、ネガティブキャンパーが付けられない場合は、トーゼロが基本です。また、この場合は必ず、ドライバーが乗車して地面に接地させた状態で見ることは言うまでもありません。

 次に、レーシングカートはすべて、キャスターが寝て、タイヤのセンターはキングピン角のセンターから外側にオフセットしています。このことは、実際にカートを静止状態でステアリングを切るとわかりますが、イン側のタイヤがリフトして、アウト側のタイヤが沈み込むことになり、サスペンションが無いカートの場合は、三輪で接地することになります。つまり、前荷重の状態では、イン側のリアタイヤの荷重が抜けてオーバーステアに、後荷重の場合は、アウト側のフロントタイヤの荷重が抜けて接地面積が減りタイヤの抵抗が減って、アンダーステアになる訳です。キャスター角を大きくしたり、トレッドを広げることで、この現象はより大きくなります。また、トーアウトにすることでも、同様の効果がありますが、ドライコンディションでは、直進時の抵抗が増えてしまいます。
 以上のことを踏まえてアライメント・セッティングを行う訳ですが、荷重移動の発生は、コーナーによって、また、ドライビングや前後重心位置によっても異なりますので、適度な妥協点をさがすことがセッティングのポイントになります。基本的には、トレッドを最大に広げて、ネガティブキャンパーに見合ったトーアウトをつけて、車高は一番低くした状態からセットアップを始めて、コーナー前半で、できるだけうまく前に荷重をかけてゆき、イン側リアタイヤの荷重を抜いて姿勢を変え、クリッピングからの立ち上がりでできるだけステアリングを切らないようなドライビングを習得するのが良いでしょう。



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